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手術・入院するということ

APF認定講師とは術後機能回復認定講師、これは弊社で運営をしている運動指導者に学んでいただく認定資格です。解剖学、筋膜、栄養学、不定愁訴どれもとても大切な知識です。

そんなプロジェクトで働くスタッフでも病気をしたり入院をしたりすることもあります。


今日はオハナスタッフの斎藤裕美子講師より自分の実体験を綴っていただきました。

様々な立場から読んでいただけることになると思いますが、何か心に響いたらうれしいです。






目次

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1. 診断を受ける(交錯する揺れる思い)

2. 手術を終えて(退院まで)

3. 退院後の自分(本当はこうありたかった自分、現実とのギャップ)

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はじめに

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 私たちAPF卒業生が今後向き合うクライアント様たちというのは、担当医より運動の許可をいただいている方前提であるので、経験されてこられた疾病に対しての医療的な事は考えすぎなくても良いことなのですが、やはり今に至る経過の中で疾病のことだけではなく、どんなことに直面され、経験し乗り越えてこられたのか、その時の気持ちなどを少しでも頭の片隅に入れておくことで、運動指導の事だけにとどまらず、より寄り添ったアプローチを提供できるのではないかと思い、昨年私が緊急に入院となったいきさつなどを交えながらお話しできたらと思います。

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1. 診断を受ける(交錯する揺れる思い)

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まず診断名の受け入れから始まり、そしてその解決(治療)方として、手術や治療などをするという経過の中に、いったいどんな思いが交錯するのでしょうか。

私もそうでしたが、最初から何か病気が潜んでいるかも?と第六感のように勘の鋭い方は別ですが、たいがいは年のせいかなとか、疲れているから・・・などと、病気になっているという自分が全く想像できないと思います。少なくとも私はそうでした。

 私は婦人科系の術後の方向けのプログラムを担当しておりますが、知人の子宮筋腫による子宮全摘術を経験された方たちも、かなり長い間、大量の出血や貧血と向き合い続け、自分はそういう質(たち)だと流し、密かに筋腫が大きく成長してしまっていたという話や、若い年齢ですと子宮をなんとか温存するために筋腫のみ取り出すものの、そのための開腹手術による腹腔内の癒着に長年悩まされ最終的に全摘するためにもう一度開腹することになったりと様々な経過がありますね。

 また医師は、あらゆるシチュエーションを想定し、可能性が少しでもあることに関してはどぎついことを言ってきますね。いわゆる同意書にサインさせられる時のような笑。(この話を聞いただけでかなり落ち込んだのを覚えています。)

私も入院した理由として、脳血管疾患の疑いでしかも原因不明でしたから、原因究明のためにあらゆる方向からの想定のもと、検査だけで2週間の入院期間を要しました。

さて、そこから緊急であったり計画であったり、いざ手術を目の前にし、もう避けては通れない事態(手術決行)私の場合は脳血管へのカテーテル検査が山場でしたが、例えば、全身麻酔や手術に対する恐怖であったり、手術(検査、投薬)の成功を願ったり、早く事(手術)を終えたい、などという期待や恐怖の中を孤独な病院の中で過ごしますね。

医師や看護師の方はじめ、医療的にも心療的にもたくさんの事を学ばれてきた方々から手厚いケアを施していただけますが、カロリーコントロールされた素っ気ない食事を素っ気なく個食。大の大人であってもそんなストレスフルな揺れる心理状態の中で、一生懸命これは「仕方のないこと」「最善の選択ができたんだ」と受け入れ、手術(検査、投薬)を前向きな姿勢で取り組もうと、日々悩み考え尽くし、心の支度をして当日を迎えていたりしますね。


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2. 手術を終えて(退院まで)

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麻酔からの覚醒後は、手術が終わったという安堵感がありつつ、手術が成功したのだろうかとか、手術結果は一体どうだったのだろうか、はたまた現在進行形の術後疼痛の苦しみや、いつまで痛むのかなど。

術前とはまた違った揺れる思いとの戦いがはじまります。術後の生活スタイルの変化に対する不安であったり、社会復帰への不安感などが現れてきます。

 私はカテーテル検査でしたので、検査中意識が少し朦朧とする程度のものでしたが、手術室のような室温の低い部屋で手術着を着、検査後冷え切った体でガタガタ震え、行きは自分で歩いて向かったのに、帰りにはベッドに寝かされたままベッドごと自室へ帰り、起き上がることもできず。何もできない自分になんだか情けなさを感じたのを覚えています。

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3. 退院後の自分(本当はこうありたかった自分、現実とのギャップ)

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 生態侵襲(せいたいしんしゅう)という、体に何らかの刺激を与えることで変化をもたらす外力や刺激のひとつで手術や医療処置のように外部から体を直接的に傷つける行為から、薬物投与、腫瘍や炎症、中毒や感染といった内部から発生する生体変化、恐怖や不安などの精神的な要因から、脱却できている方もいれば、真っ最中の方、まだまだ長くおつきあいの方もいらっしゃるでしょう。

 

 これまで元気に過ごしてきた方が、術後の一時であったとしても「病人」になるという状況になり、例えば仕事を休むことにより自分がこれまで築いてきた役割や立場が変化したり、変化するのではないかと不安を感じたりすることで、気持ちの落ち込みが起こりやすいといえます。

さらには、これまで家族やまわりを支える立場から、手助けを必要とする立場になることで、自己肯定感を喪失してしまい、一歩間違えばうつ病になる危険性もはらんでいたりします。

 術後トレーニングの中で成果を追い求めすぎず「ゆっくりで大丈夫」と、身体の状態のケアだけでなく、その方が自己肯定感を保つことができるように配慮することも大事ですよね。

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まとめ

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 APFは、あくまで手術後、経過が良好で担当医から運動開始の許可が出ている方向けのプログラムなので、術前の事や入院中の事には基本深くは触れないのですが、身体に起こった不調からの病気の診断、手術が決まり…という一連の経過の中での体験されてきた思いなどを知っておくことで、ただの体力向上のための運動ではない、APFならではのクライアント様に心から寄り添い傾聴のできる、そしてより信頼していただける術後機能回復専門指導者となれるのではないかなと思います。

極論、手術・入院、そして術後・・・というと、経験した人でしかわからない!と思われがちな分野ではありますが、今回お話しさせていただきました内容のような、術前術後の心の揺らぎなども知っていていただくことによって、皆様の今後のご指導される場面にて一つ一つの言葉がけの中に重みを持たせるような、そんな役立つ時が来ましたらうれしく思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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