今回はヨガやダンスの世界で活躍する原田麻子講師の記事をご紹介いたします。
私は麻子コーチと同級生、人生の半分を一緒にフィットネスで生活を共にしてきました。そんな麻子コーチが術後を体験して初めての想いを言葉にしてくれてる記事です。
女性が社会でどんどん活躍するようになり、仕事に家庭に忙しく充実した日々を送る中で突然降りかかる病。婦人科系疾患で手術が必要な子宮がんや卵巣腫瘍などの多くは生活習慣とはほぼ関係なく起こり、また妊娠や出産などに大きな影響を及ぼすことも多いため、女性の人生設計そのものまで大きく変えてしまうことも少なくありません。
私はダンスインストラクターとして活動し始めた20代の時に卵巣嚢腫の摘出手術を経験しました。
その時に感じた「女性特有の病気」というものに対する不安、術後にヨガとの出会いで自分のココロと身体を見直し、前向きに捉えることができるようになれたこと、周囲からの心強かった言葉やサポートなど、この経験が少しでも誰かの支えやサポートに繋げられたら!!との願いを込めてお話しします。
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・女性の生殖器の病気ということで、身体の違和感や病気かも?ということも周囲に
相談しにくいという事。
・手術の不安、恐怖も大きいが、それでもちょっとした言葉や心遣いに助けられることも
十分にあるという事。
・無事に手術を終え、数年が経過しても色々な不具合が起こり得る可能性があるという事。
デリケートなことを周りに相談しにくい人が多い(主治医にすら聞きけない、相談しづらいという実態も)半面、大半の手術経験者は誰かに相談したい、聞いてほしい、という気持ちを持っていることも事実である。この人なら相談にのってくれる、わかってもらえる!と思える人が身近にいてくれたらどんなに心強いか!!
1. 「初めての婦人科受診、突然の手術」
風邪をひいて何日もひどい咳が続いた時、下腹部にひきつったような痛みが現れて受診をしようと決意したのが、初めての婦人科でした。誰にも相談せず一人で受診し、緊張でがちがちだった私に年配の男性医師が最初に言った言葉は「こんな大きい腫瘍、今まで気づかなかったんか?」という事でした。高校生の頃から、ダイエットしても凹まない下腹部にはずっと悩んでいましたが、まさかそんなこととは…
「悪性腫瘍の可能性もあるのでできるだけ早く手術を」との診断で、ばたばたと入院の準備を進める中、「仕事の代行はまかせて!!大丈夫!安心して治療に専念してね」と快く長期の仕事を引き受けてくれた友人のインストラクターの言葉は鮮明に覚えています。その友人も若くして病気や手術を経験していたので安心して打ち明ける事ができたのです。そう、APF代表の鈴木先生です!!どれほど心強かったことか…!
また人生経験豊富なシニア女性のお客様方も「絶対大丈夫よ!」「ゆっくりでいいわよ」と口々に励まして下さり、手術にはとても落ち着いて臨むことができました。
お医者さまの立場からは、患者に対して「絶対治る」「大丈夫」という言葉はタブーなのかもしれませんが、やはり人はその言葉を聞いたら無条件に安心できるんですね。
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2. 「無事に手術は終わったけれど」
結局セカンドオピニオンで診てもらった病院に約2週間入院し、開腹手術で直径20cm弱の卵巣嚢腫を摘出しました。当時まだ腹腔鏡の症例は少なかったのと腫瘍が大きく、開腹となったのですが、やはり術後の傷の痛みは相当強く、仕事に戻れるのは遥か遠い先のことのように思えました。幸い悪性の腫瘍ではなく抗がん剤などの治療は必要なかったのですが、その後の生活の不安は山ほど。でも主治医はカウンセラーではありませんし、本当に知りたいことは聞きづらく、相談もできませんでした。
また婦人科病棟は産婦人科、新生児室も隣接していて、人生の幸せと試練が隣り合わせ!!なんとも複雑な病棟なのです…卵巣一つ失っただけの私でさえ、これからの人生に漠然とした不安を感じました。一生一人でも強く生きていけるようにならなければ!!という妙に強気な思いが湧いてきたのも覚えています。
そしてここから~リスタート!山あり谷あり~が始まるのですが、失敗談なども含め、また後編でお話ししたいと思います。
前半ここまで読んで頂きありがとうございました。
どんな病気でも手術でも、同じように本人にしか分からない辛さ、痛み、悩みなどがあると思います。ただ、この婦人科系の病気に関してはやはり、その本人とその周りに一段高い壁ができてしまうような気がするのです。
どうか、その壁に閉ざされてしまっている方に少しでも届きますように…
私達はいつでもあなたの気持ちに寄り添いたいと思っています!
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